〜日々日常。それは流るる空模様。
          人生晴れたり曇ったり。〜
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ロードムービー的「いるむてぃ記」〜道の終わり、道の始まり〜
島の標識

西表島は島半分しか車で走れない。
あとの半分は船でしか行けない。

島の真ん中の方はというとジャングルで、滝もある。
島の地図を眺めた印象は、島全体がひび割れていて、船でしか行けないところというのは、
島のひび割れがとうとう欠けて離れてしまったように見える。

ひび割れとは川だからゆえに、西表島は離島なのに水が豊富だ。
その豊富な水のおかげでお米の生産は古くから盛んだそうで、現在主流は「ひとめぼれ」
というお米だが、黒紫米という古代米を生産する農家もあるそうだ。
(島内のおみやげ店で手に入ります。ご飯やうるち米に2割ほど混ぜて炊くとお赤飯のようなおめでたい色になるのがまたいいかんじです。)

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島には信号機がなかったように記憶している。
あったとしても小学校の前に一個くらいか。忘れてしまった。
そのくらい道路はのんびりで、すれ違う車も少ない。

コンビニは一軒もなく、あるのはこぢんまりとしたスーパーや商店だ。
もちろん生活に必要なものはきちんと揃っているのだけれど、閉まるのは当たり前の
時間だから、お総菜(弁当含む)なんてのは、夕方買い出しに行っても、ない。

夕食の後、酒とつまみでも買って部屋で飲もうなんて思っていたら、その頃には
お店はすっかり閉まっているからそれはムリだったけど、明るいうちにぷらぷらと
散歩のついでに買い物しておけばいい。

島の中でもおっきめのスーパーの入り口に、ティッシュが山積みされていたのが印象的だった。
あのティッシュは、自分と同じ道のりを経て、ここまできて並んでいるんだ。

あの洗剤も、この缶詰も、雑誌も、タオルも。

思えば自分たちの身の回りにあるものなんて、遠い国から来たものもたくさんあるはずなのに
島に来てそんなことに気づくのは、やっぱり自分と同じ旅をしてきたものたちだから、という
共感からなのかな。


ひとまず私たちは、車を借りて島を一周することを思い立った。
行けるところまでいってみよう。今日一日で行けるところまで。見れるところまで。

島のレンタカー屋を紹介してもらうと、しばらくしてポコポコと軽バンがやって来た。

軽バンを運転するお兄さんは、3ヶ月ほど前にこの島に来てユースホステルに寝泊まりを
しているんだそうだ。そこで、レンタカーの貸し出しや、ユースの受付なんかをして
働いている。その前は、熊本の阿蘇にいたんだそうだ。

「うちら、熊本出身だよ。妹は在住。」
「へぇ、そうなんですかー。阿蘇、めちゃめちゃいいところでした。また行きたいです。」
「へへっ。」

県民姉妹の間でカブが上昇したお兄さんは、さらに言う。

「え!10才の子持ち?うそ!すげー若いときに産んだんでしょ。」
「そう。17才で息子産んだの。オホホホ」
「ふぉおぉぉ〜〜・・・」

まさか信じてしまったのか!?
本当に純真なバックパッカーなのか。はたまた世間を見過ぎて心底腹黒くなったのでは
あるまいか。・・・・・って、こっちこそ心底ハラ黒いのか・・・・

で、そのままほっとくことにした。妹も黙っていた。共犯。

諸手続を済ませ、車に案内された。
赤い軽自動車。

禁煙と書いてある車中の灰皿からでかい虫の死骸がでてきたけれど
そんなことはどうでもよい。
私たちは、足を得てうれしくなった。

CDもカーナビも何にも付いていないけれど、この頼もしい相棒を得てどこにだって行ける
喜びは何にも代え難い。

ユースのあるここ、上原から私たちは、南風見田の浜(はえみだのはま)に向かうことにした。

西表島陸路、県道215号線の終点とされる場所だ。


レンタカ屋




つづく



(12日間連続アップで寝不足、精魂尽き果て気味でしたが。3日間爆睡したら、スッキリ。こんな”寝ればなんでも元通りの性格”ですが、よろしくポチリです。)ランキングバナー


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