〜日々日常。それは流るる空模様。
          人生晴れたり曇ったり。〜
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「いるむてぃ記」その12 〜涙の螺旋(らせん)〜
どこまでも珊瑚

たまに、安全停止をするときに特に危険(流れが速いとか)がなく、水中おだやかであれば、
5メートルの水深は保ちつつも自由にさせてくれるガイドさんもいて
(もちろんガイドは客から目を離しはしない)そんなときはそこにある岩場の珊瑚や
お魚を名残惜しげに見たり撮ったりしている。

今日のイントラちゃんもそういうタイプだったので、さっさとイントラちゃんは自ら
その辺でお魚ウオッチングを始めた。ひげもフラフラと中性浮力を楽しみながら浮いていた。


そのときだ。


むこーーーぅの方から、何かが向かってくる。


「ガボ?(・・ん?)」


それは一直線に、向かってきた。

ひげめがけて。


「ガボボッ!(・・・あ!あれはっ!!)」


まさかと思いながらも、じっとしていたのがいけなかった。

すでに、そこ。


それは、でっかいウミヘビだった。

「ウツボ?」かと思うほど!(水の中じゃ大きく見えるんですって・・)


「ガガボボガボビーーーッ(・・・あ、暗黒大魔王だーーーっ!!)」


ひげのウエットスーツの中はもう、寒イボで一杯だ。


来るなっ!来るなっ!



「ギャボボボボーーーッ!!(ぎゃーーー!!)」


ヘビはひげめがけて、さらに加速した。
何がそんなに気に入ったのか!大魔王!!


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00:14 旅いろいろ comments(0)
「いるむてぃ記」その11 〜東へ〜
キラキラ星

・・・・それにしても引っ張ったなぁ。もう、”その11”まで来てしまった。
ずっと毎日かかさず読んでくれてるみなさん、ほんとうにありがとう!
まだまだ引っ張ります!毎日の一服の清涼剤にどうぞ!!

さて。
結局妹の体験ダイビングは予想だにしなかった結果に終わりましたが・・・

水面休息中に黙々とシュノーケリングする妹の姿をみて、
また、これは本人も言っていたことですが「充分、キレイな西表の海を満喫できたよ。」
という満足感が感じられました。

よかった・・・
ダイビングって第一印象大事よ・・・(涙)

こうなると、鳩間島に行けなかったことが相当悔やまれます。
なんせ、鳩間島の周辺は潜水しなくても、シュノーケリングだけでも
びっくりするような海中風景を楽しむことができます。

おそらく、バラスから鳩間にかけての珊瑚礁は世界でも有数であると確信するほどです。

この海を子供たちや、孫、ひ孫・・末代まで必ず残して、見てほしい。
そう素直に心から、思えます。

フタスジリュウキュウスズメダイ


休息を終え、バラス島から今度は、東へ。
(ブリーフィング無し・・着いたところが潜るところ・・・。
これがこのダイビングサービスのスタイルなのだ。きっと!)
何のことはない、ポイント名は「バラス東」です。カンターン。

しかし、潜ってみたらカンタンなのは名前だけ。
ずっと中性浮力で頑張らないと珊瑚の絨毯の上には着底できないので、
最初はちょっとドキドキしましたが、その珊瑚たるや壮観!壮観!!

やっぱり八重山の海はすばらしいです。


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00:39 旅いろいろ comments(0)
「いるむてぃ記」その10 〜島のシイタケ〜
身も心も干からびた妹を、もう一度海にたたっこんで水分を吸収させようか
という衝動にかられながらも、撤収準備は急ピッチで続く。

次のポイントに移るのだ。移動だ移動。昼ご飯も食べるのだ。


「船長が来るまでどのくらい待つの?」

ひげ、しごく当然の質問。
するとイントラちゃんはケロッと言った。


「え?船? そこにいますよ?」

ひげ、我が耳を疑う。
いやひげより先に疑ったのは、多分、そこで干ししいたけのようになっている妹だろう。


ボッボッボッボッボーーー


船到着。
なにもイントラちゃんがリモコンで操作しているわけでは、ない。
あの船長が、操舵しているのだ。

船は実はこんなに近くにいたのだった。


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08:41 旅いろいろ comments(0)
「いるむてぃ記」その9 〜夢は儚くも、消え〜
バラス島


「いってらっしゃ〜〜い〜」


たましいの抜け落ちた妹が、まっちろけになって弱々しく手を振っている。
いや、まっちろけなのはバラスの珊瑚が反射しているせいかもしれぬ。


うすら笑いを浮かべながらも、その姿ははかなげだ。


ひげとイントラちゃんはそれに応え、ゆっくり手を振ると、そのまま潜降を開始した。
バラスの全景を眺めながら、少しずつ、少しずつ、静寂の中に降りていく。

聞こえるのは自分の呼吸、だけ。

ああ。この瞬間を妹と共有したかった。
寝ても覚めてもニモの夢をみるほど、魚まみれにさせてあげたかった。
そして、すっかり海の虜になった妹はあろうことかの、ダイバー宣言・・・


しかし。
その夢は儚くも消えた。



持てる力は全て使い果たした。
やるだけのことは、やった。
悔いはなかろう。

そして、そろそろ彼女は悟るだろう。




自分が、バラスにたった一人残されたことを・・・・


画伯の絵01本人が描いた当時の姿




_____40分後。



「・・・・・おかえり、なひゃい・・・・」

完全にたましいどころか、体の水分まで吹っ飛んだ妹がそこにいた。


バラスに一人、体育座り。


ウエットスーツから出た手と足だけが、日に焼け黒くくっきりと、バラスの珊瑚に映えていた。





ムキャー





つづく






01:14 旅いろいろ comments(0)
「いるむてぃ記」その8 〜島の修羅場。〜
故障


さっきから、そのへん(水中)を適当にウロウロしながら上の方をみているのだが、
いっこうにあの二組の足がそれ以上、下に降りてくることがなかった。

すでに妹はシュノーケル講習を終え、タンクを背負って水に入っている。
しかし何分たっても見えるのは泡にもまれた二組のヒレ付きの足だけ。

どうしたのか、まさか・・・。

ひげは浮上し、水面を見た。そこには。



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03:10 旅いろいろ comments(0)
「いるむてぃ記」その7 〜島の女は働きもの〜
本日のフネ


港に着いたひげ姉妹一行は船が来るのを今か今かと待っていた。


ボッボッボッボ・・・・


「(やっと)来た!」


どうだろう。さっきの運転手は船長の威厳をたたえ
片手でグイグイと舵をまわす。さすがだ。
やっぱり海の男は海に出てなんぼ、といったところか。

接岸したと同時にイントラちゃん(本日の担当。女の子インストラクター)は
テキパキと荷物を船に積んだ。私たちもネコの手になって、手伝う。

さあ、出港だ。めざすは、バラス島。
そこで、妹は体験ダイビングをするのだ。もちろんひげの付き添いあり。
よかったなぁ、妹よ。こんな頼もしい面々に囲まれて・・・。


出港



それにしても、だ。ひげは思った。

ブリーフィング(本日の潜水地や、最高深度等の説明)ってあったっけ。

「あ、そうか。バラスに行く間にやるんだな。」

私らの他に乗っているお客はいない。貸し切りダイビングなのだ、今日は。
だからのんびり・・・・



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00:45 旅いろいろ comments(0)
「いるむてぃ記」その6 〜島時間〜
(結局、昨日は練習できなかった・・というか、水にもロクに入れなかったけど・・・
大丈夫かな・・・)

姉の心中を知ってか知らずか、妹は今日の体験ダイブに向けて
朝から腹ごしらえに余念がない。

実は、さっき奇跡が起きた。

一週間吹き続けていた北風が、今朝ピタリと止んだというのだ。

「今日は、なんとか海に出られるよ。というか、今日しかないかもネ。」

三角巾にエプロンの下は、あいかわらず「これでもか!」というくらい
短いパンツをはいたオーナーが、遅れてやってきた他のお客に
ほかほかのご飯を配りながら、言った。


「奇跡かも。」
「天気も回復してるしね。」


確かに天気は回復していたが、食堂から見渡せる海は昨日とあんまりかわらず
白波が立っているようにも見える。でも、とにかく船は出るという。

「今日の体験ダイビングって、どこですか?」
「バラスだよ〜。そこ行きたいんでしょ?行くってよ。鳩間はやっぱりムリみたいだけど。」

一応、こんなときでもリクエストを考慮に入れてくれているのだな。
鳩間島は残念だけど、でも。オーナーさん、ありがとう。


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00:26 旅いろいろ comments(0)
「いるむてぃ記」その5 〜風を感じる。〜
10月に入ると、島には北東の季節風、ミーニシが吹き出す。

陽射しはまだまだ強く、そとから来る観光客にとってはあいかわらず
エンジョイサマー!な気分なのだが、
沖縄はやっとこ長い夏から解放されて、秋を迎えるのだ。

時折、陽射しの間をスーッと吹き抜ける風は、なんとも気持ちがいい。



由布島



小学校の頃の10月といえば、連日の運動会の練習を思い出す。
今頃は予行演習と銘打って、日がな一日校庭で走ったり、踊ったりしているもんだから
暑くて、汗びっしょりで、砂ぼこりで鼻の下はマックロ。
喉は渇くし、疲れ果てうなだれて、給食なんかのことをぼんやり考えながら
他の学年の遊技の練習を体育座りをして見ている。

このくらいの時間になると決まって、ほっぺたから耳へむかって、
細くやわらかい風がスーッと吹き抜けるのだ。

広い校庭であったにも関わらず、みんなにその風は吹いていた。
私は、この風が何よりもうれしくてたまらなかった。



そうだ。あのときに吹いてくれた風は、このミーニシにそっくりだ。




同じキャラ



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00:07 旅いろいろ comments(0)
「いるむてぃ記」その4 〜西へ。〜
助走腹筋


ホテルのカーテンを開けると、なんとか南国らしい陽が射した。

昨夜は、アーケード(あやぱにモール)から出て郵便局にぶつかるあたりの店で
夕飯を食べた。部屋に帰ると、妹はさっそく日課である腕立て伏せをこなしていた。

見ていると、ただの腕立て伏せではない。
助走をつけて走り込み、そのままガバガバとやる。
それを何セットもやる。体育会系のインドア派とでもいおうか。

そして日課をこなすと、さーっと風呂場に消えていった。

さてさて。ひげも楽チンパンツに着替えるとするかな。
リラックスには欠かせない部屋着を荷物から取り出し、着替えを済ますとベッドに転がった。
はーやれやれ。テレビを見ているとついウトウトとした。

ハッと目を覚ますと、妹がさっぱりした顔で風呂からあがっていた。
「いーよー。次。」
「うん・・・あらっ?!」

妹の着ている部屋着。それはひげの部屋着とまったく同じもの。
それどころか、買ってきたパックも同じもの。

どうしてこうも妙なところが似るのか。


おそろ



荷物の整理とチェックアウトを予定通りチャッチャと済ませた私たち姉妹は
タクシーで離島桟橋へと向かった。そこから船に乗っていよいよ西表島に向かう。
陽射しが後押ししてくれるのがわかる。これが一番うれしい。


ズゴゴゴゴゴ・・・


「ねーちゃん、スゴイ音!それにクサッ・・・」

島行きの船の轟音に、妹の叫び声はかき消されていった。



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01:13 旅いろいろ comments(0)
「いるむてぃ記」その3 〜旅のとも〜
タクシーから降りて、到着したのは石垣島での滞在を
ここ何回となく見守ってきてくれた定宿。台風で延泊したこともある。

またここに帰ってこれた・・・。
けして大きなホテルではないけれど
繁華街に近く新しいということもあってか、ここのところジーワジワと
人気ホテルになりつつあるのだ。今回もギリギリまで部屋が空かず、気をもんだ。

他のホテルでもいいようなもんだが、こう何回もお世話になっていると
水に入るにあたっての、これも精神集中の一環化になってしまい、
いつもと違うことはなるべくしないと思うようになってきたのだ。


さて、ここに先にチェックインしている女がいる。
それはひげの妹。
先に書いたとおり、「海にも山にも興味がないし、行く気もあんまりない」人。

そんな妹が一ヶ月前(あの台風で旅行が流れた頃)なにを思ったか、
姉であるひげの誘いにのったことから、このリベンジ旅行は始まった。

それもひげは東京在住、妹は熊本在住なので、現地集合現地解散。
これだけでもすごい。

チェックインを済ませ、部屋に向かう。
ドアを開けると、妹が、いた。

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16:08 旅いろいろ comments(0)
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